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0629追記:クーラウのソナチネC-durのA♭-E♭の和音を王道純正律のCルートで弾いて確かめてみる [純正律(Just Intonation)]

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平日夜帰宅後の「へろへろ演奏」シリーズ、今夜もやるぞぉ(汗笑)

昨日の記事で、
>余談ですが、以前から(ピアノ学習者が必ず習う)クーラウのソナチネのハ長調曲は、A♭音のみならずA♭-E♭の和音(つまり、「一般的な」ミーントーンだと「ウルフ五度」になる和音)が良く出てくるので、「これはどういう意味なのだろうか?」、「ミーントーン愛好者に対する『嫌がらせ』(爆)なのだろうか?」などと考えていたのですが、ようやくその意味が分かった気がしました。 つまり、クーラウもこの音律を意識して曲を書いていたと考えられることと、先日述べたミーントーンの「ウルフ位置」論とを組み合わせると、「あぁなるほど」となる訳です。

・・・と書いたのですが、ピアノ関係者以外の方は分からない可能性が高いので、一応記事にしておきます、ということで。

 フリードリヒ・クーラウ(Daniel Friedrich Rudolph Kuhlau, 1786年9月11日 - 1832年3 月12日)は、ドイツの作曲家で、昨日のブルグミュラーの先輩にあたりますよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A6
 上記wikiによると、
>「フルートのベートーヴェン」と呼ばれることもある
 ということで、ピアノ作品よりもむしろフルート作品の方が有名なのかもしれませんね。インターナショナル・フリードリヒ・クーラウ協会という団体もあるようです。
http://www.kuhlau.gr.jp/

 鍵盤楽器曲に話を戻すと、クーラウのピアノのためのソナチネも非常に有名で、ピアノ学習者は必ず習うと思うのですが、今回はこのうち2曲のハ長調ソナタからA♭-E♭の和音を使っている箇所を抜粋で紹介いたします。
 まずは作品20-1ハ長調の第1楽章
IMG_5728.JPG

 これの後半です。ピンぼけ写真になってしまいましたが、ここ。IMG_5729.JPG
 ハ長調曲なのに、どういう訳かA♭-E♭(間にC)の「変イ長調主和音」が出てきます(そういえば、このパターンは、バッハの無伴奏Vnソナタ第3番ハ長調フーガ62小節目でも出てきますよね。)。 で、ここはG♯-E♭型の「通常」ミーントーンだとモロにウルフ音程となってしまう訳ですが、A♭-E♭型あるいは読み替えでG♯-D♯型にすれば大丈夫な訳です。しかしながら、「もっと良い音律があるじゃん!」ということで、この王道型純正律が「使える」ことに気づいた、という訳です。
 これです。

短2修正_ド調で示した王道純正律基本サークル図.png

 では前置きが長くなりましたが、カシオWK-500&王道純正律による演奏です。

 いかがでしたでしょうか?
 ちなみにこの曲は、A♭のみならず、いわゆる異名同音のG♯、はたまたC♯、D♯、A♯と、この王道純正律に無い(異名同)音が結構出てくるのですが、それぞれ♭音の「読み替え」で対応可能、違和感なし、と感じます(私見)。要因としては、ミーントーンよりも「広い5度」の広さ(所謂ウルフ度)が改善されていることが大きいように思えます・・・と最初はそう書いたのですが、コメントで指摘されたように、「異名音の「使われ方」が代用可能だったから」というのが正しい記載ですね、失礼しました。
 (追記:一方で、例えば上のD♭音をC♯音に変える場合は約「42セント」もずらす(下げる)ことになりますので、C♯音の正確なイントネーションを体感してしまうと、その後の心証、感想、嗜好等が大いに変わることも考えられます。)


 次です。これも有名なソナチネで、作品55-1ハ長調の第一楽章
IMG_5730.JPG


これの後半です。 
IMG_5731.JPG


低音がアルペジオですが、やはりA♭-E♭の和音が出てきます。

ではどうぞ。


いかがでしたでしょうか。 それでは今夜はこの辺で。


補足:管楽器曲を沢山作った作曲家の作風=「純正律的」という公式が成り立つのであれば、テレマンやエマヌエル・バッハ、ギターではジュリアーニとか「怪しい」ですよね。こうして純正律的妄想(?)が果てしなく広がって行くという訳です。

0629夜追記:先ほどA音ルートの王道純正律でモーツァルトの有名なイ長調ソナタ(トルコ行進曲付き)を弾いてみたのですが・・・いやぁ、やはりモーツァルトもこの音律を想定している(少なくとも「強く意識」している)としか考えられないのですよ、、。確かに何カ所か「禁則5度和音」は生じますけどね、、、それにしてもねぇ。この相性の良さは偶然とは思えないですよ。 そもそもモーツァルトのソナタって、凄く「同主調転調」が多いですよね。これってやっぱり、、、、じゃありませんこと?(笑)

「ウィーンの古典ソナチネ集」という楽譜もあるのですが、本当、これも凄く純正律的な曲が多いですね。全くもってネタは尽きないです。

余談:今日の首相官邸前原発再稼働反対デモを、下記ustreamの画像で見ていたのですが、今回は前回の約倍(約8万人くらい?)集まったようで、とにかく「人だかりの」凄い映像で感動しました。ツイートを読むだけでも面白いので是非。
http://www.ustream.tv/channel/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E9%96%A2%E9%80%A3%E7%95%AA%E7%B5%84
 これでもNHKはまともに報道しようとしないのでしょうかね。

さらに追記:同主調転調する曲って、ギター曲では沢っっっ山あるんですよね。例えばタルレガの作品は非常に多いのですが、先ほど「アルハンブラの思い出」をAルートのカシオ王道純正律で弾いたら、正にぴったりという感じでした。
 鍵盤曲では、先ほどチマローザのソナタ・イ長/短調(前にミクに「輪になって~」と歌ってもらった曲)を試したのですが、前半の最後から2番目の小節の最終拍で禁則5度(B-F♯)があった以外は特に問題無いように感じます。 うーーん、やはり「同主調転調曲」にはまずこの音律を試すのが「王道」と言えそうですよね。


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コメント 7

REIKO

どっちの曲も、ひっじょおおおおーーーによく弾きました(笑)。
クレメンティと比べてクーラウはあんまり好きじゃなかったんですが、それでも弾いちゃってましたね。
やっぱりハ長調曲は気分的にラクですよ。

それで、この音律の広い五度(+20)はミーントーンのウルフ(+36.5)よりも「軽度」ですが、例えばC#とD♭の「差」は同じだし、A-C#のつもりでC#でなくD♭が鳴ってしまった時の長三度の「広すぎ度」も、ミーントーンと同じじゃないですか?

「上のD♭音をC♯音に変える場合は約「42セント」もずらす(下げる)ことになりますので」
↑↑↑・・・とあるように。

(ミーントーンでウルフをまたいだ長三度和音の時、基音からその長三度先までで、ウルフの広さから3つのミーントーンの五度で狭くした分だけ「引く」ので、結局ピタゴラス長三度+20セントになる←この音律と同じ)
なので「異名同音の読み替えが可能」・・・に聴こえたのは、ウルフが+20で済んでるからではなくて、(試弾した曲ではたまたま)異名音の「使われ方」が代用可能だったからではないでしょうか?
例えば、旋律がオシャレに変異した臨時記号の部分とか・・・
「和声」として異名音を使用したら、ミーントーンと同様の違和感があると思いますよ。
(他記事のブルク「アヴェ・マリア」で出てきたように)
ただしこちらは五度が純正なので、それが狭いミーントーンよりは不良長三度が鳴った時のダメージが若干少ないかもしれませんが。

よく考えるとこの王道純正律は、純正長三度が8、広すぎる長三度が4・・・という点だけは、ミーントーンと同じですね。
ミーントーンは純正長三度のために、ウルフ以外の五度が平等に少しずつ狭くなっているのに対して、こちらは二つの五度が犠牲(笑)になっているという・・・
(ある意味ミーントーンって、「ウルフ以外平均律」ですね!?)
by REIKO (2012-06-30 00:01) 

REIKO

すみません、上のコメントで「ピタゴラス長三度+20セントになる」のところ、間違ってますね。
ピタゴラス長三度は純正五度「4つ」ですから・・・○| ̄|_
純正よりも何セント広いんだ・・・あああッ!
計算はお任せします(滝汗;)
ミーントーンのウルフを挟んだ長三度と同じ・・・というのは合ってると思いますが。
by REIKO (2012-06-30 00:40) 

koten

REIKOさん、コメントありがとうございます。( ^-^)_旦~


 純正長3度は、ピタゴラス(以下P)の長三度(つまりP五度の4つ連鎖)-22セントですよね。
 で、今回の純正律の広い長三度は、P長三度+20セントですので、22+20=純正より42セント広い長三度になります。
 一方、(1/4S.C.の)純正ミーントーンの広い長三度は、Pより狭い五度を3つ重ねながらも(即ち-5.5×3=-16.5)、Pより36.5セント広い五度を1カ所使うため、36.5-16.5=P長三度+20セントですので、やはり22+20=純正より42セント広い長三度になりますね。
 なるほど、同じですね、素晴らしい(笑)。

>なので「異名同音の読み替えが可能」・・・に聴こえたのは、ウルフが+20で済んでるからではなくて、(試弾した曲ではたまたま)異名音の「使われ方」が代用可能だったからではないでしょうか?
・・・同意です、本文修正します(爆)。


>クレメンティと比べてクーラウはあんまり好きじゃなかった
・・・クレメンティの曲は短くて「簡潔に良くまとまっている」感がありますが、クーラウはどうも冗長的な印象がありますよね。ましてやあの味気ない12ETで長い曲を弾き切れというのは「初学者に酷だろう」という気が(汗)。

>それでも弾いちゃってましたね。
・・・で、それでも弾ききるのがREIKOさんな訳ですよ(笑)、流石に生命力高いですよね(感心)。

>ミーントーンって、「ウルフ以外平均律」
・・・前に記事書いたRegular(規則的)調整という意味ではそうなりますよね。(ウルフを挟まない)全音の幅が等しくなるわけですから。但し、所謂ウルフ五度があるがために「半音の幅」が大小2種類できるところが、12ETとは大きく異なりますよね。

by koten (2012-06-30 07:51) 

REIKO

>純正より42セント広い長三度

計算ありがとうございました♪
(っていうか、D♭とC#の違い分だけ純正からズレてるってことですよね← ・・・と気づけばすぐ分かったんですね○| ̄|_)
たぶんウルフを挟んだ短三度も、ミーントーンと同じな気がするんですが。
で、色々聴いてみると、ミーントーンで異名音の代用可能な場合って、結構多いですよ。
むしろ「絶対にダメ」なのが、(異名音を弾いた結果、あるいは記譜通りの音を弾いた時でも)「ウルフそれ自体」の同時又は近接使用・・・と限る方が正確なようです。
ウルフを挟んだ長三度⇒長三度としては明らかに不良だが、音楽的に減四度でも良い場合は適
ウルフを挟んだ短三度⇒変な音程だと気づくが、曲のテンポや使われどころにより「許せる」場合が多い
↑↑↑スカルラッティ御用達?のパターン
上記以外の音程⇒ケースバイケースだが「使えちゃう」ことが多いような?
最近気づいて驚いたのが、いわゆるディミニッシュ・コード(例えばCdimだとC・E♭・G♭・A)が、ミーントーンで普通に使えることです。
ディミニッシュは五度圏だとちょうど90度ずつ離れた4つの音になり、音律のどこかにウルフがあると、必ず「引っかかって」しまいますが・・・
(G♭の代わりにF#が鳴っても問題なしです)
一般的にミーントーンはcirculatingな音律ではない、と解釈されていますが、このディミニッシュ・コードのような例外があるんですね。
これらと同様のことが、この王道純正律にも言えるので、後はシントニックコンマ狭い五度の扱い方さえ攻略すれば、かなり「使える」んではないかと思います。
-22セントの五度は、四度として使い、二度や七度などの不協和音程を混ぜれば、ほぼカモフラージュできる ────
↑↑↑今のとこ気づいてるのはこれくらいですけども。
by REIKO (2012-07-01 16:26) 

koten

REIKOさん、追コメおおきにです。

>計算ありがとうございました♪
 どういたしましてです♩♬♫(笑)

>-22セントの五度は、四度として使い、二度や七度などの不協和音程を混ぜれば、ほぼカモフラージュできる
・・・激同です。特に7度の不協和音程を入れた時に何とも言えない「収まりの良さ」を感じる今日この頃です。

>ミーントーンで異名音の代用可能な場合って、結構多い
>ディミニッシュ・コード(例えばCdimだとC・E♭・G♭・A)が、ミーントーンで普通に使える
・・・最近MTから離れているので、私にとってここは要研究ですね(汗)
 オーグメント・コードならここで記事にしたのですが、ディミニッシュも大丈夫ですか(メモメモw)。
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-31

>「絶対にダメ」なのが、(異名音を弾いた結果、あるいは記譜通りの音を弾いた時でも)「ウルフそれ自体」の同時又は近接使用
・・・これ、シントニック・コンマ2つの場合の純正律なら、ウルフ度が20セントなので、使えたりしないですかね。これも研究課題だな(メモメモw)。
 あと、バッハのチェンバロ協奏曲第1番の3楽章の激しいところ(260小節あたり)でウルフのような酷い和音が続出するのですが、あれ結構快感なんですよねMTで弾くと(笑)。レオンハルトの演奏CDだとそれっぽく感じます。

>後はシントニックコンマ狭い五度の扱い方さえ攻略すれば、かなり「使える」
・・・いやいや、「使える」どころか、「普遍的」音律として今後の説を展開する予定ですので(笑)。

by koten (2012-07-01 23:45) 

Cecilia

音律のことに突っ込めないのが残念なのですが、聴かせていただいた感想を・・・。

いやあ面白い!
ピアノ弾きのソナチネではなく、チェンバロ弾きらしい弾き方のソナチネだなあと思いました。
by Cecilia (2012-07-04 09:02) 

koten

Ceciliaさん、nice&感想有り難うございます!

>いやあ面白い!
・・・ふふふ、そうでしょうそうでしょう(笑)。

>ピアノ弾きのソナチネではなく、チェンバロ弾きらしい弾き方
・・・確かに、、、「何か所々でブツ切れ」とかそんな感じですよね(汗)

by koten (2012-07-04 21:02) 

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