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(問題提起!)KBⅡを最初に血肉化した作曲家はC.P.E.バッハだったのか否か? [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

今日の記事はタイトルからしてブっ跳んでますね(笑)。

 要するに、ここ数日、再調律されたKBⅡピアノで古典派周辺の曲を弾いて調べているのですが、エマヌエル・バッハ(1714-1788)の鍵盤曲は「これはもぅKBⅡで決まりでしょ!?」という心証を抱いております。そのくらい相性が良いと思いますね。

 今日はちょっとだけ弾いたので、upしてみませぅ。エマヌエルの「専門家と愛好家のためのソナタ集第1巻」中のロ短調の「Cantabile」と題された曲です。ロンド風な曲で、低音がラメント・バス(半音階下降)主体で書かれてますが、低音の半音階「上昇」も結構出てきます。
 この楽譜は学生時代に図書館でコピーして入手したもので、結構入手困難な感じですが(少なくともDover版のシリーズⅠ、Ⅱには入っていない。IMSLPにあるか否か?)、ほぼ2声なので、エマヌエルにしては比較的弾きやすい方かと思います。(ただ、この曲は他人の演奏を一度も聴いてないので、このテンポ等で良いのかは不明です(汗)。さらにはテクニック不足のため装飾音を結構ミスってます(泣))



 敢えて補強情報を書くとすると、エマヌエルの鍵盤楽器曲では♯5つや♭6つなどの調にも挑戦しており、ミーントーン系とは考え難いこと、何よりKBⅡとの相性がことごとく良いと感じられること(←但し未だ全部は調べていないです。イメージとしては、エマヌエルの作曲法は結構「癖」、「アク」があると思うのですが(例えば「全音ぶつけ」とか)、それがKBⅡのより純正な音階で演奏されることで見事に昇華(or唱歌?消化?消火?(笑))されるという感じ)、キルンベルガーとエマヌエルは親しかったようで、キルンベルガーとマールプルクとの音律論争の際にエマヌエルはキルンベルガー側についたこと、エマヌエルの「正しいクラヴィーア奏法」には音律のことは書かれていないことから、親しかったキルンベルガーの(「純正作曲の技法」での)音律論を遵守した可能性が高いと考えられること、などですかね・・。(但し、出版年は「正しいクラヴィーア奏法」よりも「純正作曲の技法」の方が後です。前者が1753年、後者が1771年。)
 なお、エマヌエルバッハの曲がKB「Ⅰ」でも弾けるか?については全く調べていないです。

 というわけで、今回は「とりあえず問題提起」をしてみました。


補足:キルンベルガーのKBⅡ音律論が展開された「純正作曲の技法」の第Ⅰ部が出版されたのが1771年で(第Ⅱ部は1776年)、エマヌエルのこの「専門家と愛好家のためのソナタ集」は、それより8年後の1779年に出版されています。
 一方で、エマヌエル・バッハの有名な「プロシア・ソナタ集」は、「純正作曲の技法」より前の1742年、「ヴェルテンベルク・ソナタ集」も同様に1744年に出版されています。(ちなみにキルンベルガーが「KBⅠ」を発表したのは1766年(当時45歳)の『クラヴィーアの練習[Clavierubung]第4部』)
 ですので、「プロシア・ソナタ集」や「ヴェルテンベルク・ソナタ集」の想定音律がKBⅡであるのならば、キルンベルガーの発表前に既にKBⅡが一般化されていた可能性があります。さらには、1742~44年は大バッハが存命中なので、大バッハもKBⅡを使っていた可能性が高くなるわけです。(KBⅠについても同じように考えることが可能かと。)



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週刊(習慣?)音律マガジン第14号-キルンベルガー演奏随時up [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

 キルンベルガー第Ⅱ音律ピアノ、高音の調律が早くも狂いはじめてましたが、今日セルフで直しましたので、点検?も兼ねて少しupいたします。

 ええと、最初はこれです。Tさんからリクエストされていたのですが、これが意外とナカナカ間違えやすくて・・・この演奏もミスが頻出してますがご勘弁を(Tさん、お約束?通りupしましたので)。

 曲は「ソナチネ」曲集に入っているクレメンティの作品36の1ハ長調第1楽章です。


次はこれです。ブルグミュラーの25の練習曲から「素直な心」・・大事なところトチッてますがご勘弁を(汗)

 うーむ、以前にupしたミーントーンピアノの場合よりも、派生音の音程やFmのコードの響きが良いと感じますね。。。KBⅡの勝ちですかね。。

続きです、「アラベスク(イ短調)」・・例によってまた最後の和音間違えてしまいました(汗)


 これはミーントーンと互角ぐらいですかね・・ただ、イ短調ながらKBⅡの狭い5度も殆ど気にならない感じはします。

続き、第4曲目「子供の集会(ハ長調)」

ペダルなしで弾いているので3度音程の指ワークの荒さがバレバレですが、まぁ勘弁してください(汗)。

さて、いよいよ問題の曲、第1小節目でいきなり狭いD-Aが出てきます、第7曲目の「清い流れ(ト長調)」

 いかがでしょうか? 小生、最初の内は狭いD-Aに「うーーーん?」と疑問の感があったのですが、慣れてくるにつれて「これもアリかな」と思えるようになって来てしまいました。。。

そして最大の?問題曲、第19番「アベマリア」・・この曲は「イ長調」なので長3度が余り綺麗ではありません。しかも5度が11セントも狭いと来ています(汗)・・さぁ、どうなることでしょうか?

 さぁいかがでしたでしょうか?・・・後半のppのC♯の和音はミーントーンよりも綺麗ですよね。ただ、これは大分票が割れるのかな、という気はしてます。

 では今日はこんなところで・・・みなさま良い休日&音楽ライフを!!

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生チェンバロのKBⅡの響きシリーズ(その1) [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

練習初日、帰宅後にチェンバロをKBⅡに調律(「金曜日」だからこそ出来るって感じですね(汗))・・。

調律にあたり、電子チューナとしてKORGのLCA120を使いました。

IMG_5079.jpg

これ、表示画面が大きいのと、プログラマブル機能が付いているので重宝してます。ただ、1音1音個別に(つまり八十何音別々に)設定しなければならないのが面倒ですね・・・KORGさん、もう少し良い機能付けてくださいよぉ~(懇願)。


 まずはこれがKBⅡの「ドレミ」(純正音程、周波数比が8:9:10)です。


次、フーガです、、、、初日だし「ゆっくりじっくり」弾くことを心がけます。


この楽譜の右端っこに「次の拍頭(つまり左下側)の音を書き込んでおく」という手法は、フランスの鍵盤楽器曲のファクシミリ楽譜などで良く見られます。
IMG_5080.jpg

前奏曲も一応upしておきます・・・マダマダ全く駄目ですが、KBⅡの響きはこんな感じですってことで(汗)



これもご参考までに(笑)・・クープランの「神秘的なバリケート」をKBⅡ(バロックピッチ)で弾いたらどうなるか、という実験?です。



 前に試したフレンチピッチの状態からキートランスポーズ機能で半音上げてKBⅡに調律したため「弦が緩い」状態であり、このためか音の「張りはイマイチだが(鍵盤を押している間は)良く伸びる」という印象でした。また、純正和音が多いためか、いつもより疲労感も少ない気もしたのですが、まぁこれは「初日」ですからね・・。これから仕上げまでが大変なんです、、、、頑張れ私!!



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2/12誤字訂正:空前絶後! EASTEINのB型piano響き大手術?の実況中継 [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

調律師の方(加屋野さん)が14時ジャストに到着されました(祝&雪の中ご苦労さまです!)

 挨拶及び希望調律(KBⅡ、ピッチ低め、オクターブを拡げない)を伝えた後、「写真&実名付きでブログ記事にしても良いですか?」とお訊きしたところ、全然OKですとの快諾をいただきましたので、実況中継することにしました。
IMG_5067.jpg
  ↑
 koten家のアップライトピアノです(EASTEINのB型)。


加屋野さん曰く、『「EASTEINのB型くん」は私が最も評価しているピアノです』とのこと。おおぉ、やはりこのピアノは知る人ぞ知る名器のようですね(嬉)

加屋野さんは、「紫の時代」というタイトルのブログを連載中で、特に「調律三昧」というカテゴリに調律情報満載のようですので、下記でリンクさせていただきます。
http://kcia.moe-nifty.com/moxam/cat5626435/index.html

さて、いよいよ調律開始です。まずは蓋や前面板などを取り外して・・
IMG_5068.jpg

3本弦の両側2本を消音するための器具を取り付けます。
(ピッチを低くした方が(つまり弦のテンションを下げると)、「インハーモニシティの影響を少なくすることができる」とのことなので、今回はA=430位に低くすることにしました(但し、この場合、作業量が増大するようで、調律料が割高になるとのことです。))
IMG_5070.jpg

補足:インハーモニシティについて
(インハーモニシティについては、下記サイトなどが参考になるかと・・数式は良くわかりませんが(汗))
http://piano.s20.xrea.com/mecha/doc03.html
加屋野さん(以下「加」)曰く、「弦が太くなるほどこの影響が大きくなる」、「19世紀中頃以降からのピアノは平均律で調律されることを前提として設計されているので、この影響から逃れることはできない」とのこと。
koten:「ならばいっそ、現在のピアノの弦を細い弦に変えれば良くなりますか?」
加:「そうするくらいなら、昔のタイプを買われた方が良いと思いますよ(汗)」
koten:「でも昔のタイプのピアノって高いですよね・・」
加:「そうですね、フォルテピアノは高いですね」
koten:「300万円くらいでしたっけ?(汗)」
加:「そうですね、そのくらいしますかね・・・」

・・・駄目だ、とても買えない(泣)、、、ということで、「古典音律の普及(布教)」⇒「オリジナル楽器需要の増加」)」⇒「需要増加に伴う同楽器の安値化」への構想(イデア)実現の闘い?(汗)は、これからも続くことでしょう・・・死ぬまで続いたらヤだな(爆)


現在14時45分、調律作業(別名:大手術オペ?)真っ最中です。
IMG_5071.jpg

現在15時09分、依然「手術中」の赤ランプが点灯したままです(笑)、、あえて「医療オペ」的な観点から定義?すると「余談を許さない状況」というところでしょうか・・調律的観点からは命に別状はないとは思いますが(笑)

現在15時36分、子供がしゃべり出しましたが(加屋野さんすみません(汗))大勢に影響はないようです・・ただ、現在横で熟睡中の三男kが起きないかが心配です。起きるとギャーギャー泣き出すからなぁ(汗)

加屋野さんは、下記表紙の「Dodeccagon」という音律カタログの冊子を発売されていらっしゃいます。
IMG_5072.jpg

この音律カタログでは、な,何と108種類もの音律のデータが図表入りで掲載されております(驚愕!)
IMG_5073.jpg

IMG_5075.jpg

最近の有名なレーマン音律だとこのような図になります(カタログ第93番目)。
IMG_5076.jpg
 つまり、外側の三角形が「5度の唸り」を視覚化して表したもので、純正よりも「広い」と三角形の頂点が外側に出て(レーマン音律だとB-F間が「広く」なります。)、純正よりも狭いと三角形の頂点が内側を向きます(頂点が内側の線まで完全に接すると「シントニック・コンマ(約22セント)分狭い5度」です)。外側に三角形がない箇所は「純正5度」です。
 同様に、内側の三角形は「長3度の唸り」を視覚化して表したもので、三角形の面積が広くなるほど純正から「より広い」長三度になることが分かります。(内側に三角形がない場合は純正長三度、内側の三角形が「内側」に向いている場合(例えばピタゴラス音律の場合)は純正よりも狭い長三度です。)
 さらに、各音律の「派生音」につき、例えばGisとAsの場合、(理論的に)Gisとしてのみ使える場合は図中に「Gis」とだけ記され、(理論的に)Asとしても使える場合には「Gis」と「As」の両方が図中に記されております、、、素晴らしい! 何とユーザーフレンドリーなのでしょうか(感心)。

 凄いですね、こんな便利なカタログがあったとは!(驚愕)・・・お値段は「3千円(ジャスト)」とのこと・・小生、勿論「速攻買い」です(爆)
(ひそひそ・・REIKOさんも、これなら購入する気が起きたのでは?(笑)・・何たって108種類ですよ108種類!!)

ちなみにカタログの第1番目は「マールプルクによる1776年」の音律です。
IMG_5074.jpg
なんですかね、これは?(汗)・・・何か純正律に近い感じがしますね。

午後4時28分、遂に三男kが起きて泣き出しました(汗)・・・ママが抱っこして事なきを得ます(ふぅ、やれやれ&母は偉大なり(しみじみ))

午後5時04分、手術室?が青信号となり、調律無事終了・・・しばらくはリハビリ(←子供の相手(汗))のため弾けませんが、詳細はまた後ほどということで。

加屋野さん、調律ありがとうございました。m(_ _)m


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コメントレス [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

 キルンベルガー音律に関する下記記事の(REIKOさんへの)コメントレスの内、重要と思われる事項についてここで書きますね。
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-24-1


>19世紀(ドビュッシーより前)の独墺系&ベトヴェン崇拝ピアノ作曲家はほとんどIIだったのでは?
 ・・・私、ドビュッシーについても、初期作品、例えば「ベルガマスク組曲」や連弾用の「小組曲」なんかは『凄く怪しい!』って感じるんですけど(笑)・・あれ、どう考えても「平均律前提」じゃないでしょ(汗)。私、ドビュッシーには「あの路線を続けていて欲しかったなぁ」って強く感じてます。あの路線の曲ならば大枚はたいてでも(笑)CD&楽譜を買うのですが、平均律前提(との噂)の後期ピアノ作品は聴く気が起きないんですよね・・・(サティのピアノ曲もCD買った覚えはあるのですが、聴き直す気がしません(汗))

★★重要★★
 ちなみにフランス音楽については、「フランス革命(=クラヴサン文化の崩壊)後にどうなってしまったのか?」、「どのように(立ち直って)ピアノ文化に切り替えたのか?」、特に「フレンチ・ミーントーン」は、「ピアノ文化にまで引き継がれたのか?」、その場合は「平均律に駆逐されるまでは生き残っていたのか?」或いは、それ以前に「キルンベルガー音律によって駆逐されてしまったのか?」などが、すっっっっっっっっっっっごく(笑)気になりますね。「ベルガマスク組曲」や「小組曲」の「想定音律」に直結する話ですし。ともあれ、「ベルガマスク組曲」は、まずはあの(フラット記号の多い)「月の光」を分析することですよね(あれ何調でしたっけ?(汗)・・・あぁ、早く帰宅して確かめたい(笑))。

 事前予想(仮説):おそらく「フレンチ・ミーントーン」は、「キルンベルガー音律によって駆逐されてしまった」のではないか、と私は予想します。


>なるほど、なのにどうして現在IIはこんなに不遇を囲っているのでしょうね?
 仮説:
 KBⅠとⅡは「大衆」的でない、というのが一番の理由かな、と推測してます。
 つまり、
 マールプルク(平均律派)vsキルンベルガーによる音律論争は、要するに
 「大衆」的音楽家 vs 「真の」芸術家
 の縮図を表しているのだと思います。

 これに「多数決原理」を適用すると、一体どういう結果になるでしょうか?(笑)

 そして、キルンベルガーは、第Ⅲを「提案」することで、「この論争」に関しては結果的に「敗北した」わけです。第Ⅲが提案された後に「大衆」的音楽家が大喜びしたことが、ケレタート著「音律について」(←以下、「ケレタート本」)から伺われます。(但し、前の記事に書いたように「いつ頃広まったのか?」はケレタート本からはハッキリ読み取れない感があります。私の読み込み不足かもしれませんが。)

 これに対して、後世に名を残すような「真の」芸術家、超一流の作曲家の態度はどうだったか? は、REIKOさんの「読み」、「捜査結果」の通りなのではないでしょうか。

 これを書いていてふと私は思いました。
楽器製作者が後世に名を残すような素晴らしい楽器(名器)を作りたい、「真の」芸術家、人間国宝クラスになりたい!と志すのであれば、「平均律でも美しく響く」楽器を設計し製作するのでははなく、「より純正な音律でこそより美しく響く」楽器を設計し製作するのが「真人間」なのではないか、それでこそ「真」の音楽家の「需要」を満足させるのではないか、と。
 楽器製作業界の方、私の書いていること、何か間違っていますでしょうか?

 関連事項:果たしてキルンベルガー音律の「第Ⅰ」や「第Ⅱ」は、モダンピアノの「特性」に合致しているのでしょうか? 逆に言うと、現代のピアノは、キルンベルガー音律の「第Ⅰ」や「第Ⅱ」が「美しく響く」ように設計されているのでしょうか?

脱線:上述した音律論争においてキルンベルガーは「沈黙」を余儀なくされたこと、そして「何故に沈黙しなければならなかったのか?」とか、「マールプルクは晩年にどうなったか?」とか、色々なことがケレタート本に書かれているので、興味の有る方も無い方も、是非ケレタート本を買ってください(懇願)。m(__)m
 そういう風に、小さな事を一つ一つ積み上げていかないと、この「病んでいる」音律業界は一向に変わらないでしょう。何せ我々は「少数派」、もしかすると「「超」少数派」なのですから(笑)。私を含め古典調律「主義者」は、「自分たちが現在「少数派」ないし「超少数派」であること」を十分に自覚する必要があります。そして、自覚した上で、「それではどういう行動を起こしたらクラシック音楽社会を「元に戻せる」だろうか?」について一人一人が良く考え、「十分に作戦を練る(笑)」ことが必要だと思います。別に「徒党を組んでデモを起こす(爆)」ような行動は必要ないと思います(そもそもそんなに人数いないかも知れないし(笑))。各自が「小さな事」から「出来る範囲」でやっていけば良いのだと思います。

 ファイナルアンサー!?
 それでも(ROMしている)貴方は、(今なら定価で買える)この本を買わないのですか?(爆)
http://www.amazon.co.jp/dp/4883953718/ref=asc_df_4883953718329722/?tag=buzzbooks-goo-22&creative=9303&creativeASIN=4883953718&linkCode=asn&me=AN1VRQENFRJN5

 「上巻」なんて、(2月8日現在、)中古本のみ&新品よりも高額(←!)という状況ですぜ
http://www.amazon.co.jp/%E9%9F%B3%E5%BE%8B%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6-%E4%B8%8A%E5%B7%BB-%E2%97%8F%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3-H-%E3%82%B1%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%88-%E7%AB%B9%E5%86%85%E3%81%B5%E3%81%BF%E5%AD%90/dp/488395045X/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1297155627&sr=1-2

以上

その他のレスについては(今から)ここで書きますね。
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-24-1
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2/11補足:週刊(習慣?)音律マガジン第11号:キルンベルガー音律「研究論序説」 [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

当初の野望(別名:我がイデア)
【キルンベルガー音律の歴史を「総括」してみよう(わははは、軽い軽い、私にまかせなさい!)】
 ↓↓↓↓
しかし実際には・・・
【ええと、キルンベルガー音律「研究論序説」・・かな?(汗)(副題:あまりにも問題点&不明点が多いような気が・・(泣)、みんなケレタート本買おうね!)】


主な論点(にしたい事項):
 第Ⅲ音律は、いつ頃普及したのか?

 第Ⅲ音律は、キルンベルガー本人にとって「不本意」な音律だったのではないか?
 (関連事項:何故に「音律について」の訳本では「純正作曲の技法」ではなく「正しい作曲技法」と訳されているのか?)

-----レジュメ風本題-----------------
 ええと、以下の内容は、
『純正作曲の技法[Die Kunst des reinen Satzes in der Musik]』J.P.キルンベルガー 著/東川清一 訳(春秋社))
は勿論ですが、どちらかといえば、
『音律について』H.(ヘルベルト) ケレタート 著/竹内ふみ子 訳(シンフォニア)の「上巻 ●バッハとその時代」、「下巻 ●ウィーン古典派」
に拠るところが大です。
『バッハの生涯と芸術 (岩波文庫) 』J.N. フォルケル 著/柴田 治三郎 訳
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E3%81%AE%E7%94%9F%E6%B6%AF%E3%81%A8%E8%8A%B8%E8%A1%93-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-J-N-%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%AB/dp/4003350715
も少し参照しました。

 (蛇足:小生、いずれの本も「未だ未だ読み込み不足(泣)」とは思うのですが、時間の関係もあり、(たとえ稚拙でも)「とりあえず纏めてみる」のが重要と考え、記事にしてみました。 以下、よろしくお願いいたしますm(_ _)m)

J.P.(ヨハン・フィリップ)キルンベルガー(1721年~1783年(62歳で没)、ドイツの作曲理論家)

§1:事実認定論
 1-1.時代背景
 1739年(18歳)から1741年(20歳)まで
 ⇒大バッハの弟子の時期であった

 (※『純正作曲の技法[Die Kunst des reinen Satzes in der Musik]』の訳本(東川清一氏訳、春秋社)の「訳者序」では、「1729年にライプツィッヒにわたって2年間、バッハに師事した」と記述されている。しかし、17「2」9年だと当時「8歳」になってしまうこともあり、これは誤記だろうと思われる。)

  キルンベルガーが弟子だった時期のバッハは何をしていたか?
  1739年のバッハ(54歳):「マタイ受難曲」の改作
                   「クラヴィーア練習」第三部の作曲、など
  1741年のバッハ(56歳):息子エマヌエルを訪ねにベルリンに行く。

参考:「巧みに調律された鍵盤楽器曲集」の第1巻
    ⇒弟子入り前(キルンベルガーが1歳(←!!)の時)の1722年に作曲
「巧みに調律された鍵盤楽器曲集」の第2巻
  (※★※2/11補足:正確には、第2巻では「巧みに調律された・・(つまりWorltemperirtes ・・)」のタイトルは付けられていないようです。)
    ⇒弟子終了後(キルンベルガーが23歳(←!)の時)の1744年に完結

 1-2.2種の音律の「発表」と追加的音律の「提案」
 ★「発表」された2種の音律
  最初の音律:1766年(当時45歳、弟子終了から25年後、バッハの死後16年後)に、キルンベルガー著『クラヴィーアの練習[Clavierubung]』の「第4部」で発表された。
  ⇒キルンベルガー第Ⅰ(以下、便宜のため「第Ⅰ音律」とも称する。他の音律についても同様。)
   概要:白鍵は完全な純正律(Just Intonation)、黒鍵は(ほぼ)ピタゴラス音律

  第Ⅰ音律の5度圏図を作ってみました!(これは「koten特製オリジナル」図(笑)です!)
KB_1_推測-音名-音律サークル-JPEG.JPG

 ※ミーントーンでは所謂「裏の調」につきウルフ5度との関係もあり、「・・F♯-C♯-G♯-E♭-・・」と記述しますが、このキルンベルガー音律では、スキスマを境に♯音と♭音を記述する、すなわち「・・F♯-(スキスマ)-D♭-A♭-E♭-・・」と記述すると、「構造が非常に分かりやすくなる」と感じます。つまり、スキスマの存在によって「ピタゴラス音階の音程が分断される」というイメージです(←これ、キルンベルガーの意には沿わないのかも知れませんが(汗))。

 この第Ⅰ音律では、①A♭基音、および②E♭基音で2つのピタゴラス音階(ドレミファソラシ)が出来ます。また、白鍵は完全な純正律(自然音階)であり、D-Aの1シントニック・コンマ(約22セント)狭い5度を挟んで、4つの純正長3度、3つの純正短3度が出来ることが分かります。
 いやぁ、こうして見ると実に美しい図ですね(自画自賛?)。図を眺めているだけで左脳がしばらく「思考停止」してしまいました(汗)。


  次の音律:1771年(当時50歳、弟子終了から30年後、バッハの死後21年後)に『純正作曲の技法[Die Kunst des reinen Satzes in der Musik]』の「第1部」で発表(同書の「第2部」は1774年に出版)
  ⇒キルンベルガー第Ⅱ
   概要:白鍵は「ほぼ」純正律(Aだけが逸脱)、黒鍵は(ほぼ)ピタゴラス音律

補足:この『純正作曲の技法[Die Kunst des reinen Satzes in der Musik]』は、「方法論的にも内容的にもバッハの教えである」ものとして、(パレストリーナ様式の作曲法について著した)J.J.フックスの『グラドゥス・アド・パルナッスム[Gradus ad Parnassum (1725年)]』とともに、後の作曲家に多大な影響を与える。
 (※ケレタートの「音律について」の訳本(竹内ふみ子氏訳、シンフォニア)では、[Die Kunst des reinen Satzes in der Musik]を『正しい作曲技法』と訳している。→後述する第Ⅲとの関係か?)

  第Ⅱ音律の5度圏図も作ってみました!(これも「koten特製オリジナル」図)
KB_2_-音律サークル-JPEG.JPG

 この第Ⅱ音律では、D-Aの1シントニック・コンマ(約22セント)を2分割して、1/2シントニック・コンマ(約11セント)をA-Eに「散らす」ように配置します。(★2/11補足:つまり、第Ⅰ音律とは「A」の位置『だけ』が異なります。他の11の音の(相対的)位置は、第Ⅰ音律と同じです。)
①A♭基音、および②E♭基音で2つのピタゴラス音階(ドレミファソラシ)が出来ることは第Ⅰ音律と同じですが、この第Ⅱ音律では、白鍵は完全な純正律(自然音階)ではなく、「A」の位置が純正位置から11セント分ずれ(いわば「不正位置に逸脱」し)、このため、純正長3度および純正短3度の数が、第Ⅰ音律に比べて1つずつ減ります(この2つの狭い5度を挟んで、「3つ」の純正長3度、「2つ」の純正短3度が出来ることが分かります)。
『純正作曲の技法[Die Kunst des reinen Satzes in der Musik]』中でキルンベルガーが著した(第Ⅱ音律における)各音程の比率です。白鍵の内、「A」の音が(純正な)3:5ではなく、「161対270」となります。
IMG_5048.jpg


 ★「提案」された追加的な音律
 1779年6月12日付けフォルケル宛の手紙:
 ⇒(衝撃?事実!)キルンベルガーは、第Ⅱ音律の「代案」として、「複数種類」の音律を提案している!!!
 <知りたい人はケレタートの「音律について」を買おう!(爆)>

  第Ⅲ音律(←最も有名なタイプ)の5度圏図も作ってみました!(これも「koten特製オリジナル」図)
KB_3_いよいよ3-音律サークル-JPEG.JPG

 上記の第Ⅲ音律では、D-Aの1シントニック・コンマ(約22セント)を「4」分割して、1/4シントニック・コンマ(約5.5セント)をC-G-D-A-Eの4カ所に配置します。所謂「ミーントーン5度」が4つ出来る訳です。
 前に記事にしましたが、この音律では、スキスマの配置の関係上、ピタゴラス音階(ドレミファソラシ)がどこにも出来ません(合掌)。例えばA♭基音でピタゴラス音階を作ろうとすると、A♭(ド)→B♭(レ)→C(ミ)→D♭(ファ)→E♭(ソ)→F(ラ)までは出来ますが、次のG(シ)がピタゴラスの音程から1/4シントニック・コンマ(約5.5セント)分低いので、ピタゴラス音階が「完成しない」のです。
 また、この音律では、シントニックコンマが4分割される関係で、純正「長」3度は(かろうじて)一つ「残り」ますが、純正「短」3度は出来ません(合掌)。
 (「裏の調」はさておいて、「表の調」に関しては「ミーントーン以下の中途半端な音律」と感じてしまうのは私だけでしょうか?「第Ⅰ」や「第Ⅱ」の次に検討すると、どうしてもそう感じてしまいます。)

 参考のため、D-Aの1シントニック・コンマ(約22セント)を「3」分割して、1/3シントニック・コンマ(約7.3セント)をG-D-A-Eの3カ所に配置した音律についても5度圏図も作ってみました(koten特製オリジナル図)。
KB_2と3の間_-音律サークル-JPEG.JPG

 この音律であれば、純正長3度が2つ確保され、純正短3度も一つ確保されます。さらにはピタゴラス音階も1つ確保されます。
 ケレタートの本を熟読してみたところ、どうもこの音律もフォルケル宛の手紙で提案されていたことを伺わせるような記述があります(「下巻」の第199頁、第7行目)。
 ただし、下記のように、この音律でもマールプルクの「5度の受忍限度」を満たしてはいません。


 1-3.マールプルクらによる音律批判とキルンベルガーの音律「修正」
  キルンベルガー第Ⅰ(1766年)の11/12P.C.(約22セント)狭いD-Aの5度は、マールプルク等には避けられた。(ケレタートの評価:この狭い5度は、「当時すでにいわれていたことではあるが、非常に忍耐強い耳を前提としている。」(「音律について」上巻第60頁))
 ⇒そこで、第Ⅱ音律の発表(1771年):「しかし、この2つの5度にも異議が唱えられた。ゾルゲはこれらを「偽りの」5度と呼び、マールプルクは「全く耐えがたい」5度と呼んでいる。」(同書同巻同頁))

 補足:マールプルクは、狭い5度の「受忍限度」に関し、1776年の自著「Versuch uber die musikalische Temperatur」の155頁で、「3/12ピュタゴラス・コンマ(←約6セント(!))狭いと「汚らしく」もはや協和音ではない」と指摘している。(「音律について」上巻第125頁)

そこで、さらに1779年6月12日付けフォルケル宛の手紙:
 ⇒複数種類の音律を提案!

 参考:キルンベルガーがフォルケルに宛てた手紙
 ⇒1通だけではなかった。以下は存在が確認されているもの。
 1779年6月12日付け
 1779年6月17日付け
 1779年8月1日付け

§2:論点の結論(私見)
 2-1.第Ⅲ音律は、いつ頃普及したのか?
 (関連事項:マールプルクから攻撃された「つぎはぎ音律」「半人前音律」の正体やいかに?)
 ⇒キルンベルガーが第Ⅲ音律の内容をいつ頃構想していたか、も関係しているはず。
 ただ、ケレタート本を読むと、どうも「つぎはぎ音律」「半人前音律」の正体は、「第Ⅰだけ」のような心証が生じた。(最後に書いたように、キルンベルガーの「音律の技法」の講義というのが気になるが。)

 2-2.第Ⅲ音律は、キルンベルガー本人にとって「不本意」な音律だったのではないか?
 「不本意」説の根拠:
 その1:第Ⅲ音律は、もはや「純正」な音律とは言えないのではないか? キルンベルガーの理想は第Ⅰ音律であり、第Ⅱ音律は「妥協の受忍限度」だったのではないか?
 その2:キルンベルガーは、脱ミーントーン化(ないし「純正律への回帰」)を推進しようとしていたのではないか? これに対して、いわば「妥協に次ぐ妥協の産物」である第Ⅲ音律では「元の木阿弥」であり、それどころか第Ⅲ音律は「(ある意味)ミーントーンよりも劣った音律」と見なすことが可能であること。
 先日の音律表を再掲しておきます。
音律比較表.PNG

 その3:キルンベルガーは、第Ⅲ音律を「世間に公表」する形式を採っていない。書籍出版でなくても、「論文発表」という形式で公表できたはず。
 その4:キルンベルガーは、第Ⅱ音律発表から8年も経ってから、ようやく第Ⅲ音律を(しぶしぶ)「提案」している。
 その5:フォルケル宛の手紙でキルンベルガーが一生懸命「計算」した内容は、第Ⅲ音律の5度音程の「整数比」だったのではないか? (第Ⅱ音律の各音程の整数比率については、既に『純正作曲の技法』で説明し尽くされている。)
 参考までに、『純正作曲の技法』(訳本)中の第Ⅱ音律の各音程の整数比率の表について(写真)引用します。
IMG_5049.jpg

IMG_5050.jpg

 関連事項:何故に「音律について」の訳本では「純正作曲の技法」ではなく「正しい作曲技法」と訳されているのか?
 ⇒(純正な音律とは呼べない)「第3音律」を中心に物を考えているからではないのか?
 ★では「音律について」が何故そのような(つまり「第3音律」中心主義的な)内容になってしまったのか?
  ⇒ケレタートも「まずは脱・平均律化」を目標としたかったのではないか?


--ケレタート著「音律について」(訳本)中の気になる(意味深な)記載----
上巻第52頁:「キルンベルガーは無論、遅くとも1753年には既に「音律の技法」を講じていた。」
→「音律の技法」って何?

 大体こんなところです。 ご静聴?いただき有り難うございました。m(_ _)m

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キルンベルガー音律につき、より正確な補足説明を試みる。 [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

 こんばんはkotenです。

 音律議論は昔から色々と根深い問題があるので、こう立て続けに真面目な文章を書き綴りたくないところなのですが、まぁ仕方ないですかね(汗)。 昨日の補足(特に「大衆の要請に応える(いわば負けた)形で、順次的に(いわば)妥協的な音律を発表して行った」という記述)は少し正確性に欠けるような気もしましたので、今回は書籍情報に基づいて可能な限り客観的な説明を心がけようと思います。宜しくお願いいたします(笑)。


 以前にケレタートの本(「音律について」の下巻)を読んで、少し思うところがあったので、先ほどキルンベルガー著の「純正作曲の技法」(東川清一訳 春秋社)の音律関係の記述を少し精読してみました。
 そこで特に気になったところは、
(1)所謂キルンベルガー「第2」が最良の音律であることを前提(出発点)として議論(作曲技法の説明等)が進められている点。(及び「第1」も「第3」も記述が見あたらない点)
(2)純正律、平均律、ピタゴラス律について説明がされているが、ミーントーン(中全音律)の説明が見あたらない点。
 ですね。

 以下、各論ないし所感です。
 (1)について:
 前回書いたように、キルンベルガー自身は、彼の考案した3種の音律を、「第1」、「第2」、「第3」の順で発表した訳ですが、上記ケレタートの本(第42,43,170,212頁)によれば、「第1」の発表が1766年(『クラヴィーアの練習』の第4部)、「第2」の発表が上記『純正作曲の技法』(1771年)であり、これに対して「第3」は、1779年6月12日付けで「フォルケルに宛てた手紙」の中で「提案」したものだったようです。

 ですので、「第3」が『純正作曲の技法』中で発表された旨を記述しているサイトもありますが、事実は違うようです。少なくとも、私も『純正作曲の技法』の上記訳本中に「第3」の説明を見つけることができませんでした。
 
 ただし、さらに事情が複雑なことに、キルンベルガーとマールプルクとの論争で、一般にはマールプルクがキルンベルガー「第3」の音律を「つぎはぎ音律」などと揶揄したとして有名になっておりますが、上記ケレタートの本(第50頁)によれば、この論争は、キルンベルガーが1766年に自分の音律(つまり1766年なので「第1」)を出版する以前に行われたようで、『この論争によってマールプルクは、キルンベルガー自身が1766年に自分の音律を出版する以前に、キルンベルガーの音律を世に紹介したことになるのである。』と記載されております。つまり、ケレタートの本の説明では、マールプルクがキルンベルガーのどの音律を揶揄したのか、及び、この論争によってキルンベルガーのどの音律が一般に広まったのか(さらには論争対象の音律は一つなのか複数なのか)、などが今ひとつハッキリしない感があります。(上記ケレタートの説明によれば、論争対象となったのはむしろ「第1」なのではないか、と読むことも可能です。一方で、「つぎはぎ音律」の正体が「第3」であれば、キルンベルガーは「第1」の発表前に既に3種の音律を構想していたことになりますよね。ちなみにマールプルクは、「つぎはぎ音律」の他にも「半人前音律」とも揶揄しているようです。)

 以下は所感です。
 結局、キルンベルガー自身は、『純正作曲の技法』を出版することで、「第2」が最良と言い切ってしまったことで、結果的に「第1」を自己否定するような説明をしてしまったことになりますよね。その一方で、最近のネット上では、「後の時代の作曲者はキルンベルガー「第1」のための曲を結構作っている」旨の話題がホットになっており、他の作曲家は「第1」を高く評価していたことも伺われ、さらにその一方で、結局、現在の電子楽器やチューナー、古楽愛好家に広く採用されている音律は(完全純正和音が無い)「第3のみ」という結果からするに、「世の中上手く行かないものだなぁ」と感じます。

 (2)について:
 小生、現在の古楽界及び音律界(?)では、キルンベルガーに対する評価が(いわば不当に?)低いように感じており、特にネット上でのミーントーン(中全音律)信奉者からのウケが良くないように感じているのですが、もしかして「それは『純正作曲の技法』でキルンベルガーがミーントーン(中全音律)の説明をしていないからでは?」とも思えてきました(汗)。
 それに対して、現在広く使われているキルンベルガーの音律は、上記のように「第3のみ」であり、この第3はミーントーンとピタゴラスとをいわば合成した音律であることからして、「うーん何かキルンベルガー氏にとっては何かと皮肉な結末だよなぁ」、などと感じる今日この頃なわけです。

余談:先日投稿したハイドンのC-durソナタも「実はキルンベルガー「第1」のための曲ではないか?」という感が私の中で高まってきました。一方で、解釈によっては、ハイドンがキルンベルガー「第2」の(11セント高められた)いわば不正なA(ラ)の位置を批判ないし皮肉るために、わざと出来るだけAの音を使わないように画策して作曲した、と想像する(妄想する?)こともできますよね。あれだけAの音を慎重に扱っている曲は非常に珍しいような気もしましたので。
                      では、今回はこんなところでしょうか。
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さらに補足 [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

キルンベルガー音律について更に補足です。

 キルンベルガーの音律は、第1、第2、第3の三種類がありますが、確か第1、第2、第3の順で発表されて、キルンベルガー本人は当初は第1が一番良い音律と思っていたものの、大衆の要請に応える(いわば負けた)形で、順次的に(いわば)妥協的な音律(※注1)を発表して行ったんですよね。

 ここで、A(ラ)の音程を考えて見ると、キルンベルガーの音律は、最小限の変更で第1から第2に変えるには、第1のA(ラ)の音程だけを11セント分上げれば良い訳です。
 先ほど計測してみたのですが、A(ラ)の音程がバロックピッチの415Hzだった場合、これを11セント分上げると約418Hzになります。
 次に、最小限の変更で第2から第3に変えるには、G,D,Aの音程を変えることになりますが、その際、A音は5.5セント上がります。そして、約418HzのA音を5.5セント上げると、約419Hzになります。

 つまり、西洋音楽で使われていたキルンベルガー音律の変遷は、基準ピッチの上昇の歴史とも関係しているのではないか? というのが私見なのですが、どんなものでしょうかね・・・

 ちなみに「野村満男著 古楽器研究2 Mozartファミリーのクラヴィーア考(東京コレギウム)」の第121頁には、『Mozartも使用したであろう「Steinの音叉はa’=421.6Hz」というヘルツ数』って書かれてますね。先ほどの計算値と割と近い値ですよね。(「だからMozartがピアノで使っていた音律はキルンベルガー第3だ」って言うつもりは毛頭ないですが(汗)。 野村氏の「ヴァロッティ音律」説と異なり、私見では、Mozartは何らかの純正律(ないし純正律「系」)を使っていなのではないかと考えてます。さらには、「1曲毎に(最適)調律が違う」可能性の方が高いと考えております。 )

余談:おかげさまでyoumusicの週刊ランキングベスト10(7位)に復帰しました(祝!)。
   これからも応援宜しくお願いいたします。m(_ _)m

(※注1):ある意味、(大衆の「もっと簡単にしろ!」とのリクエストに応えた)F.ソルの「エチュード」や「ついにやった!~」みたいなものですよ(笑)
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